高尿酸血症
高尿酸血症は、性別、年齢問わず、血清中の尿酸溶解濃度である7.0mg/dLを正常上限とし、これを超えるものを高尿酸血症として定義する。
・高尿酸血症の発症には、遺伝因子に加えて、環境因子(食事、アルコール過剰摂取、ストレス)も強く影響する。
・高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満症などの生活習慣病が合併することが多く、虚血性心疾患や脳血管障害の発症率を高めていると考えられている。
症状
・痛風発作を起こすことがある。
・痛風発作を発症した方の95%が、男性である。以前から高尿酸血症を指摘されている、栄養価の高い食事を摂る肥満男性に多い。
・突然、第一中足趾関節などに激痛、発赤、腫脹が生じ、歩行困難となる。
高尿酸血症を促進させる食品
・プリン体を多く含む食品:レバー、魚の干物、乾物などがある。
・アルコール:ビール、ワイン、日本酒、焼酎
・アルコールは体内でのプリン体分解を促進して尿酸を増加させ、さらにアルコールの分解に伴って産生される乳酸が尿酸の排泄を妨げる。
・特にビールはアルコールだけでなくプリン体を多く含むので、尿酸を増加させやすい。
生活指導
食事療法
制限するもの
・プリン体(400mg/日未満)
・総エネルギー(肥満解消)
・アルコール 日本酒1合/日、ビール500mL/日 ウィスキー60mL/日 禁酒日
・高尿酸血症を増悪させる食品(高炭水化物食、肉・魚介類、ショ糖・果糖)
積極的に摂取すべきもの
・十分な水分
・野菜、海藻類、キノコ類
・大豆製品、乳製品
運動療法
・有酸素運動(週3回程度)を継続的に行う。
・肥満の解消 但し、急激な体重減少や過度の運動は痛風発作を引き起こす可能性があるため、慎重に行う必要がある。