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帯状疱疹ワクチンについて

Point

・日本では、

乾燥弱毒生水痘ワクチンと乾燥組み替え(サブユニット)⇨当院にて9350円(税込)

帯状疱疹ワクチン「シングリックス」⇨当院にて23330円/回(税込)×2回

があり、対象は50歳以上である。

シングリックスは高価だが、生ワクチンより予防効果が圧倒的に優れている。効果持続期間がより長く(5年→10年以上)、圧倒的な有効性(18ー64%→91ー97%)を示しているため。

・生ワクチンは、海外の同種ワクチンのデータで効果はせいぜい5年間、その効果は60歳代では64%、80歳以上では18%と低下する。シングリックスは10年間以上有効とされ50歳以上で97%、90歳代でも91%で、7.1年後のデータでも84%の有効性が提示されている。

・シングリックスは免疫機能の低下した自家造血幹細胞移植施行者及びHIV感染者においても安全性が評価されている。

・2017年10月25日、米国疾病管理予防センター(CDC)の予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP:Advisory Committee on Immunization Practice)は、「帯状疱疹および関連合併症の予防目的としては生ワクチンよりもサブユニットワクチン(シングリックス)の方が望ましい」と声明を出している。

水痘・帯状疱疹ウィルスとは

水痘・帯状疱疹ウィルス(Varicella zoster virus: VZV)は、ヘルペスウィルス科αヘルペスウィルス亜科に属する。初感染時は水痘を発症する。潜伏期は2週間程度(10ー21日)、紅斑状丘疹が出現しその後水疱になる。通常は発熱を伴い全身に紅斑、丘疹、水疱、痂皮を経て3ー4週間で治癒する。発症から2日前〜1週間は感染力があるとされ空気・飛沫・接触感染で感染力が強い。水痘は小児期に好発する予後良好な発熱発疹性疾患であるが稀に皮膚の二次性細菌感染、肺炎、髄膜炎、脳炎、小脳失調などが合併する。

VZVは感染後終生にわたり主として脊髄後根神経節に潜伏感染し加齢や免疫能低下などにより再活性化する。再活性化したVZVは神経節支配領域の皮膚上皮細胞に到達し帯状疱疹を発症する。約2/3は胸腹部などの体幹に発生する。帯状疱疹の発症は50歳台から増加し、80歳までに約1/3が経験し、再発率も3-6%とされている。帯状疱疹患者の水疱液や気道分泌物(唾液を含む)に含まれるVZVには感染性がある。帯状疱疹の合併症である帯状疱疹後神経痛(posttherpetic neuralgia:PHN)は皮疹消失後3ヶ月以上疼痛が持続する状態で、加齢と共にリスクが増加し80歳台では約1/3に合併する。

乾燥組替え帯状疱疹ワクチン(シングリックス筋注用)

国際共同第三相試験での予防効果は、50歳以上で97.2%、70歳以上で91.3%、4年目の有効率は93.1%、2020年の学会発表では7年後も84%と報告されている。

PHNについても50歳以上のZ-006試験(追跡4.1年)で減少率100%、70歳以上のZ-022試験(追跡3.9年)で85.5%であった。帯状疱疹発症予防効果、長期の予防効果、PHN減少率ともZostavax(海外製弱毒生帯状疱疹ワクチン/MSD)に比して有効と考えられる。

日本人だけの局所反応は、接種時痛89.2%、発赤75.3%、腫脹64.5%と海外データに比して高率であった。日本人の治験で皮下接種と筋肉内接種での副反応を比較したデータ

(それぞれ発赤86.7%と50.0%、、腫脹;80.0%と40.0%)からすれば、前出の日本人の局所反応のデータは皮下接種に近い値であり、深めの筋肉内接種の再確認が推奨される。副反応の程度も頻度も高いワクチンであり、接種時にきちんとした説明と同意そして副反応に対する対応が大切である。

初回接種と2回目接種の副反応を比較すると、局所反応は疼痛が70%と高頻度であるが発赤29%、腫脹19%も含め、初回と2回目で差は出なかった。全身反応では倦怠感、頭痛、筋肉痛の頻度が高く、2回目の方がやや高い傾向が見られた。

接種時痛と接種後2ー3日間の副反応対策の説明とその理解を進めることで、より有効で安全なワクチンとして位置付けられる。

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